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Vision

Introduction

『あん』(15)『光』(17)の河瀨直美監督が放つ渾身の一作

 18歳の時、初めて8ミリカメラを手にしてから30年。今や、世界中で高い評価を受ける河瀨直美監督が、生まれ故郷である奈良を舞台に、『イングリッシュ・ペイシェント』(97)で米アカデミー賞助演女優賞をはじめ、世界三大映画祭すべてで女優賞を獲得したフランスの名女優ジュリエット・ビノシュ、『あん』(15)、『光』(17)の2作に連続主演した日本を代表する俳優・永瀬正敏をダブル主演に迎え、長編劇映画第10作となる新たな傑作を完成させた。

 3人の映画人の出会いは、やはり、世界最高峰の映画祭だった。河瀨監督は2017年5月、第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に『光』を出品。公式上映では約10分にも及ぶスタンディングオベーションが監督、キャストに贈られ、エキュメニカル審査員賞に輝いた。そんな映画祭の期間中、“映画の神様”はもう一つのプレゼントをくれた。河瀨監督、永瀬が公式ディナーで、本作のプロデューサーであるマリアン・スロットと同席となり、ビノシュを引き合わせてくれたのだ。やがて、国籍や言語の違いを越え、意気投合。ビノシュが河瀨監督の次回作の出演を熱望したことから、翌6月に制作が決定。河瀨監督はすぐさま、ビノシュと永瀬を当て書きし、オリジナル脚本を執筆した。

 紀行文を執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ビノシュ)が奈良・吉野の山深い森を訪れる。彼女は、1000年に1度、姿を見せるという幻の植物を探していた。その名は“Vision”。旅の途中、山守の男・智(永瀬)と出会うが、智も「聞いたことがない」と言う……。ジャンヌはなぜ自然豊かな神秘の地を訪れたのか。山とともに生きる智が見た未来とは―。

 河瀨監督は「ジュリエットと共に『映画』を創りたいと思った瞬間から、すべての準備がパズルのピースように次々と奇跡的にはまっていき、カンヌから帰国して3カ月ほどで、ゼロからの企画が立ち上がりました。ジュリエットの映画に対する姿勢とフレームの中の存在感は圧倒的です」と語る。一方のビノシュも「河瀨監督の作品は拝見していました。彼女はいつも自然に寄り添い、人のことを愛しています。フランスで河瀨監督の作品は非常にリスペクトされていて、彼女が紡ぐ表現方法などがとても独特で素晴らしいと感じていました」と話した。

 共演には夏木マリ、岩田剛典、美波、森山未來、田中泯といった実力派が決まり、9月初旬にクランクイン。夏パートの前半、秋パートの後半に分け、12月初旬にクランクアップ。さらなる深化、進化を見せる河瀨監督の最新作に世界が注目している。

木々が青々と茂る夏。紀行文を執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ(ジュリエット・ビノシュ)は、奈良・吉野にある山深い神秘的な森に通訳兼アシスタントの花(美波)とやってきた。
その森で、猟犬のコウと静かに暮らす智(永瀬正敏)は、木々を切り、森の自然を守っている山守だ。智はある日、鋭い感覚を持つ女・アキ(夏木マリ)から、明日は森の守り神である春日神社へお参りに行くように、と告げられる。

翌朝、ジャンヌと花は春日神社で智と出会い、花は「この村に昔から伝わる薬狩りの話を聞いて、やってきました。“ビジョン”と呼ばれる薬草を探しています」と話す。ジャンヌは「人類のあらゆる精神的な苦痛を取り去ることができる」と説明するが、智は「聞いたことがない」と言う。
ジャンヌは智の家の離れに泊めてもらえることになり、ほどなく出会ったアキからは「あんただったんだね」と言われる。アキは、この森に誰かがやってくることを前もって知っていたのだ。さらに「最近、森がおかしい。1000年に1度の時が迫っている」と言う。アキは“ビジョン”についても、何か知っているという口ぶりだった。

数日過ごすうちに言葉や文化の壁を越えて、心を通わせるジャンヌと智。身も心も距離を近づける二人の前から、突如としてアキは姿を消した。ほどなくして、ジャンヌも仕事のために帰国することに。別れ際、智に言う。「まもなく、“ビジョン”は現れる」。

季節は流れ、山が茜色に染まる秋。ジャンヌは智の家に戻ってくると、智は、山で出会った謎の青年・鈴(岩田剛典)と仲睦まじく生活をしていた。ジャンヌは、智や鈴に昔、知っていた男の姿を重ねるようになる。猟師だった岳(森山未來)だ。その岳と、老猟師・源(田中泯)には悲しい過去があった……。そんな中、“ビジョン”は生まれようとしていた。

ジャンヌがこの地を訪れた本当の理由は何か? 山とともに生きる智が見た未来(ビジョン)とは?

ジュリエット・ビノシュ(ジャンヌ)

パリ出身。舞台監督でフランス人の父と女優でポーランド人の母との間に生まれる。12歳の時、舞台デビュー。1983年、『Liberty Bell(原題)』(未)で映画初出演。85年には『ゴダールのマリア』(86)『ランデヴー』(90)など多数の作品に出演し、レオス・カラックス監督の『汚れた血』(88)で一気に注目を浴びる。『存在の耐えられない軽さ』(88)ではハリウッド進出し、フィールドを国外にも拡大。ヨーロッパ映画賞主演女優賞を受賞したカラックス監督の『ポンヌフの恋人』(92)で一躍トップ女優としての道を駆け上がる。世界中で賞を総なめにしたアンソニー・ミンゲラ監督の『イングリッシュ・ペイシェント』(97)ではアカデミー賞助演女優賞に輝いた。クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『トリコロール/青の愛』(94)ではベネチア、『イングリッシュ・ペイシェント』ではベルリン、アッバス・キアロスタミ監督の『トスカーナの贋作』(11)ではカンヌと、世界三大映画祭すべてにおいて女優賞を受賞した世界的な女優である。『ショコラ』(01)は日本でも大ヒットを記録し、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた、近作には『GODZILLA ゴジラ』(14)、『アクトレス~女たちの舞台~』(15)、『ポリーナ、私を踊る』(17)、『ゴースト・イン・ザ・シェル』(17)などがある。

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河瀨監督の紡ぐ表現方法などが、とても独特で素晴らしいと感じていました。私は昔から、日本の、特に地方を訪れてみたいと思っていました。その土地に住んで、その地域の人たちの生活に触れてみることを夢見ていましたが、今回、叶いました。神様へのお祈りにも参加させていただき、地球、世界と繋がっていることを再認識することができ、とても感動しました。

永瀬 正敏(智)

宮崎県出身。1983年の相米慎二監督の映画『ションベン・ライダー』でデビュー以来、カンヌ国際映画祭・最優秀芸術貢献賞のジム・ジャームッシュ監督『ミステリー・トレイン』(89)、91年から92年にかけて6つのアジア各国で製作された『アジアン・ビート』シリーズに主演しシリーズ最終作のロカルノ国際映画祭でグランプリを受賞したクララ・ロー監督『アジアン・ビート(香港編)オータム・ムーン』(未)、山田洋次監督『息子』(91/日本アカデミー賞最優秀助演男優賞他)、リミニ国際映画祭グランプリのF.T.フリドリクソン監督『コールド・フィーバー』(95)、『毎日かあさん』(11/日本映画批評家大賞主演男優賞)など国内外の100本近くの作品に出演、数々の賞を受賞。台湾映画『KANO 〜1931 海の向こうの甲子園〜』(15)では、金馬映画祭史上初の中華圏以外の俳優で主演男優賞にノミネートされる。カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング作品『あん』(15)では国内外の男優賞多数受賞。近年は『64-ロクヨン- 前篇/後篇』(16)、『後妻業の女』(16)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『パターソン』(17)と『光』(17 ※本部門へは日本より唯一選出)等に出演。また平成29年度芸術選奨文部科学大臣賞を映画部門で受賞。写真家としても活動し、現在までに多数の個展を開いて20年以上のキャリアを持つ。

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僕は河瀨監督とジュリエット・ビノシュさんとの出逢いの場に立ち会っていました。あの日からほんの僅かな時間で、お二人と共にあの神秘的な山の中に……今でも夢の様です。吉野の山奥で一人生活し感じた“智”として生きる葛藤や苦しみ、そして何物にも変えられない喜び。あの時間はもう二度と訪れないけれど、紡がれた映画の中で、永遠に消えはしません。河瀨組の皆さんと旅をしたその“消えない時間”すべてに感謝しています。河瀨直美監督にまた人生の宝物を頂きました。

岩田 剛典(鈴)

岩田 剛典(鈴)

愛知県出身。EXILE / 三代目 J Soul Brothersのパフォーマー。2013年の舞台で俳優として本格始動。豊田利晃監督の『クローズEXPLODE』(14)で映画初出演を果たす。15年からはドラマ、映画と展開した『HiGH&LOW』シリーズに3年に渡り参加。『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(16)では第40回日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ、数々の映画賞を受賞。18年には映画初主演作品『去年の冬、きみと別れ』をはじめ、『ウタモノガタリ‐CINEMA FIGHTERS project‐』(6月22日公開)『パーフェクト・ワールド 君といる奇跡』(10月5日公開)に出演。4月からはドラマ初主演「崖っぷちホテル!」(NTV毎週日曜22:30〜)が放送。

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河瀨監督とは昨年の夏に映画祭で初めてご挨拶させて頂いた際に「監督といつかご一緒したいです」と話したのですが、まさか本当に、しかもこんなにも早く作品に呼んで頂けるなんて想像もしておらず、お話を頂いた時は心から嬉しかったです。国際的な作品に出演できる機会はそうそうあるチャンスではないので、作品の中での自分の役割を果たせるように覚悟して現場に臨みました。

美波(花)

美波(花)

東京都出身。2000年、深作欣二監督の『バトル・ロワイアル』で映画デビュー。化粧品のCMモデルに起用されたことをきっかけに注目を浴びる。07年のドラマ『有閑倶楽部』(日本テレビ)、映画『乱暴と待機』(10)など多数の映像作品のほか、舞台でも野田秀樹演出『贋作 罪と罰』(05)、蜷川幸雄演出『エレンディラ』(07)をはじめ、栗山民也、宮本亜門、長塚圭史などの演出家たちの作品に出演。15年に文化庁新進芸術家の海外研修メンバーに選出され、フランス・パリのジャック・ルコック国際演劇学校に1年間在籍。今春は、吉田修一原作の『悪人』をふたり芝居で演じる。現在はパリに拠点を置き、ワールドワイドに女優活動を続けている。

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感覚に大変敏感な河瀨監督の演出は、不要になって錆びた表皮を一枚一枚剥がし取っていくようでした。そして、最後に残った真珠を大切に温める。自分自身と花役を重ね合わせることで一番大事なことは何なのか、気づかされる貴重な体験になりました。繊細なセリフや感情をその場で日本語とフランス語に訳すのには苦労しましたが、大切な役割を担えたことを光栄に思います。

森山 未來(岳)

森山 未來(岳)

兵庫県出身。数々の舞台・映画・ドラマに出演する一方、ダンスパフォーマンス作品にも積極的に参加。演劇、ダンスなどのカテゴライズに縛られないオンボーダー、ジャンルレスな表現者として活躍している。近年の主な出演作は以下の通り。【映画】『怒り』(16)、『人類資金』(13)【ドラマ】2019年のNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』出演予定【舞台】『髑髏城の七人Season鳥』(17)、『PLUTO』(18)【パフォーマンス】談ス・シリーズ 第3弾 (18年5月15日から全国ツアー開催)

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期間としては短いものでしたが、密度の濃い吉野の山に触れることができ、そのまま野に還りたいほどでした。河瀨監督を中心としたスタッフの結束力の強さ、役者や現場へのケアの細やかさは何かに取り憑かれているようで。とても美しい組だと感じました。河瀨さんの、山や森や人とのセッションの中で生まれていった幻想的な映像世界に注目していただければと思います。

田中 泯(源)

田中 泯(源)

東京都出身。1966年、舞踊活動を開始。74年、独自の舞踊を展開。78年、ルーブル美術館で海外デビュー。以後、国内外において受賞歴多数。映画初出演となった山田洋次監督の『たそがれ清兵衛』(02)の演技で広く注目を集め、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞と新人賞受賞、キネマ旬報新人賞を受賞。その後は『隠し剣 鬼の爪』(04)、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『八日目の蟬』(11)、『永遠の0』(13)、『DESTINY 鎌倉ものがたり』(17)、『羊の木』(18)などに出演した。

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(本作出演の)お話を頂いた時、あまりにも急だったので戸惑いましたが、参加してみたいという気持ちが優先しました。映像の仕事の中で、嗅ぎとり感じとるべき表現が現場にあるというのは、私にとって初めての体験でした。(共演者について)永瀬正敏さんではない智という人と出会っていた、源であった僕はそこで時間を過ごした。共演なんて言葉自体が意外に思えます。

夏木 マリ(アキ)

東京都出身。21歳で歌手デビュー。1973年、「絹の靴下」の大ヒット後、多数の人気テレビドラマや映画に出演を重ねながら、80年以降は演劇に進出。数々の舞台で実績を積み、84年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。93年には自らの演出によるコンセプチュアルアートシアター「印象派」シリーズを手掛ける。ソロワーク8作では国内にとどまらず海外での公演も実現させ高い評価を得た。09年には自身が主宰のカンパニー「Mari Natsuki Terroir(マリナツキテロワール)」を発足。「印象派NÉO」としてさらに進化を遂げ、通算12作品を発表。17年は、パリ・ルーブル美術館での公演も成功をおさめた。また、毎年秋には京都・清水寺にて奉納パフォーマンス「PLAY×PRAY」を文化奉納。独創性や芸術性に溢れるパフォーマンスで演出家、クリエイターとしても手腕を振るい、類まれな才能を発揮。著作の出版やラジオパーソナリティー、NHK連続テレビ小説『カーネーション』(11)では主人公の晩年を演じる傍らナレーションも兼任。声優としては『千と千尋の神隠し』(01)の湯婆婆役や、今年、ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)受賞作品『犬ヶ島』(18)に出演するなどマルチに活躍し、その存在感を魅せつけている。さらに3月公開の映画『生きる街』では、『髪がかり』(08)以来の10年ぶりに主演を果たした。

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河瀨組の洗礼を受け吉野の山で暮らした日々は、俳優ということを忘れ、もう、長い時間を生きているアキという女のドキュメントを切り取ってもらっているようでした。私達のあの日のパーツがどのようにつながっているのかとても楽しみです。

監督・脚本・編集・プロデューサー 河瀨  直美

奈良に生まれ育ち、ルーツは奄美大島。一児の母。1989年、大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校)映画科卒業後、自身のプライベートを掘り下げた自主製作ドキュメンタリー映画『につつまれて』『かたつもり』が山形国際ドキュメンタリー映画祭をはじめ国内外で評価される。
97年、初の劇場映画『萌の朱雀』で、カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少受賞し、鮮烈なデビューを果たす。現在に至るまでの一貫した「リアリティ」の追求はドキュメンタリー、フィクションの域を越え、世界各国の映画祭で高い評価を受ける。
また、カンヌ国際映画祭をはじめ、各国の映画祭で審査員を務めるなど、幅広い観点を身につけ、CM、エッセイの執筆など枠にとらわれないさまざまな表現活動を続ける。15年、フランス芸術文化勲章を叙勲。17年には自身初となるオペラの演出に挑戦。18年11月23日からは、パリの総合文化施設ポンピドゥセンターにて1ヶ月半に及ぶ大々的な「河瀨直美回顧展とインスタレーション」の開催も予定している。
自身のふるさと、奈良にて立ち上げた「なら国際映画祭」は18年9月に第5回目の開催が予定され、エグゼクティブディレクターとして後進の育成に力を入れている。

<長編劇映画>

  • 『萌の朱雀』(1997)=カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)
  • 『火垂』(2000)=ロカルノ国際映画祭国際批評家連盟賞、ヨーロッパ国際芸術映画連盟賞
  • 『沙羅双樹』(2003)
  • 『殯(もがり)の森』(2007)=カンヌ映画祭グランプリ(審査員特別大賞)
  • 『七夜待』(2008)
  • 『朱花(はねづ)の月』(2011)
  • 『2つ目の窓』(2014)=リバーラン国際映画祭最優監督賞 ドルトムント女性映画祭グランプリ
  • 『あん』(2015)=バリャドリッド国際映画祭最優秀監督賞 バレッタ映画祭最優秀作品賞
  • 『光』(2017)=カンヌ国際映画祭エキュメニカル賞

プロデューサーマリアン・スロット(Marianne Slot)

デンマーク出身のフランス人プロデューサー。20年以上にわたり、デンマーク出身の鬼才ラース・フォン・トリアー監督作品を手がける。代表作に、カンヌ国際映画祭グランプリ『奇跡の海』(97)、カンヌ国際映画祭パルムドール『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(00)、ニコール・キッドマン主演の『ドッグヴィル』(04)、キルスティン・ダンスト、シャルロット・ゲンズブール、キーファー・サザーランドが出演した『メランコリア』(12)など。ほかに、トマス・ヴィンターベア監督の『ディア・ウェンディ』(05)、リサンドロ・アロンソ監督の『リヴァプール』(未)、アルゼンチンのアカデミー賞であるスール賞作品賞の『頭のない女』(未) 、マウゴジャタ・シュモフスカ監督の『ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー』(未)、スサンネ・ビア監督の『愛さえあれば』(13)、ベント・ハーメル監督の『1001グラム ハカリしれない愛のこと』(15)など。2015年、カンヌにてフランス文化省より、芸術文化勲章を授与された。

企画協力 / 小竹 正人

新潟県出身。カリフォルニア州立大学卒業。『花火』(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)がレコチョク「2012年最も泣けた曲ランキング」で1位を獲得。『Unfair World』(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)は第57回日本レコード大賞を受賞。ほかに、中山美穂、小泉今日子、久保田利伸、藤井フミヤ、中島美嘉、斎藤工、GENERATIONS from EXILE TRIBEら多数のアーティストに詞を提供している。ショートフィルムを集めた映画『CINEMA FIGHTERS』(18)ではコンセプト・プロデューサーを務めた。著書に小説『空に住む』『三角のオーロラ』、エッセイ『あの日、あの曲、あの人は』がある。

撮影 / 百々 新

大阪府吹田市出身。奈良県広陵町で育つ。父・俊二氏、弟・武氏も写真家。大阪芸術大学写真学科在学中に写真展『上海新世紀計画』を開催し、「コニカ新しい写真家登場」グランプリを受賞。博報堂フォトクリエイティブ(現博報堂プロダクツ)に入社し、広告撮影の仕事に携わる。学生の頃から6年がかりで激変の中国・上海をモノクロスナップで収めた写真集『上海の流儀』(99/ Mole)で2000年日本写真協会新人賞を受賞。シルクロードの果てに広がるカスピ海沿岸の風土と人の営みに着目した集大成『対岸』(12/赤々舎)で第38回木村伊兵衛賞を受賞。河瀨監督の『あん』(15)でスチールカメラマンを務めたのを機に、『光』(17)で撮影監督デビュー。今作が3度目の顔合わせ。2018年3月に写真集『鬼にも福にも もう一つの京都』を発表した。

照明 / 太田 康裕

京都府京都市出身。1990年、大阪写真専門学校(現ビジュアルアーツ専門学校)映画学科を卒業。助手として経験を積んだのち、01年 照明技師として独立。数多くのCMを手掛けており、その数は700本以上にのぼる。河瀨監督との初タッグは、第67回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされ話題を呼んだ『2つ目の窓』(14)。その後、『あん』(15)、『光』(17)、そして今作と、河瀨作品の織りなす世界観に欠かせない存在。ほかに、河瀨監督が前田敦子を主演に迎え、厚生労働省が若年無業者等の支援を行っている“地域若者サポートステーション”の広報活動の一環として制作した短編『サポステ』(17)も担当した。

サウンドデザイナー / ロマン・ディムニー(Roman Dymny)

フランス在住。2006年、カトリーヌ・ドヌーヴ、エマニュエル・ベアールが共演した『輝ける女たち』(07)で音編集を担当。08年、クリストフ・バラティエ監督の『幸せはシャンソニア劇場から』(09)で、「フランスのアカデミー賞」と言われる第34回セザール賞の音響賞にノミネートされた。アブデラマン・シサコ監督の『禁じられた歌声』(15)では第40回セザール賞音響賞を受賞するなど輝かしい経歴を持つ。河瀨作品では『2つ目の窓』(14)でオファーを受け、サウンドデザイナーを担当した。 『光』(17)では、録音兼サウンドデザイナーを務めた。言葉でのコミュニケーションを超え、リアリティを生み出す技術で、河瀨監督からの信頼は厚い。

音楽 / 小曽根 真

兵庫県神戸市出身。幼少時よりピアノに触れ、15歳でプロデビュー。1983年、ボストンのバークリー音楽大学ジャズ・作編曲科を首席で卒業。米CBSと日本人初の専属契約を結び、アルバム『OZONE』で全世界デビュー。2003年にはゲイリー・バートンとの共作『ヴァーチュオーシ』でグラミー賞にノミネート。また、ブランフォード・マルサリス、チック・コリア等とのツアー、ニューヨーク・フィルへの出演とアルバムリリースなど、デビュー以来ジャズ・ピアニストとして世界的な活躍を続けている。一方、劇中音楽にも取り組み、00年に「ひょうご舞台芸術『二十世紀』/新国立劇場『欲望という名の電車』」で、紀伊国屋演劇賞の個人賞を受賞。09年にこまつ座&ホリプロ公演『組曲虐殺』で作曲と演奏を担当し、第17回読売演劇大賞の最優秀スタッフ賞を受賞等、数多の実績を誇る。TV番組サントラや映画、舞台音楽まで幅広く、グローバルにその才能を発揮している。11年より国立音楽大学教授に就任。